死後離婚

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先日テレビ番組で
「死後離婚」
という言葉を取り上げておりました。

じっくり見たわけではありませんけれども、
「死後離婚」というのは、おおかた、
次のような意味になろうかと思います。

ある夫婦がいるとします。
夫が先に亡くなったとします。
「死後離婚」といっても、
夫の死後に
離婚届を役所に提出するわけではありません。

「死後離婚」の実際の役所手続きとしては、以下の二つになると思われます。

①復氏届(民法751条1項、戸籍法95条)
氏が結婚前の氏に復帰する、
つまり旧姓に戻す手続きです。
夫の死後、
この復氏届を
提出すれば旧姓に戻る、
提出しないときは旧姓に戻らない、という事です。

民法751条1項
「夫婦の一方が死亡したときは、
生存配偶者は、婚姻前の氏に復することができる。」

②姻族関係終了届(民法728条2項、戸籍法96条)
「姻族」というのは、
夫が先に死亡した場合、夫の親族を意味します。
つまり、
「夫の親族との関係を終了する届」という事です。

「死後離婚」というのは、
上記①と②の手続きを意味しているものと思われます。

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芸能ニュースでみる民法裁判例

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芸能ニュースで先日
このような裁判について報道していました。
ニュースを基に一部アレンジしています。
判決文などを詳細に読んだのではなく、ニュースを大雑把に読んだまでです。

登場人物は4名。
夫A、妻B、子C、男性X。

BはAと婚姻した翌年にCを出産。
AB夫婦は、婚姻から約10年後に離婚。
今回、A(夫、Cの父?)が、
「Cは俺の子ではないのでは?」
ということで
ACに親子関係がないことの確認を求めて提訴した。

結論を先にいえば、裁判所はACに親子関係はない、と判断しました。
理由としては主に二つ。
①DNA鑑定の結果で、ACが親子でないという結果が出た
(DNA上、Cの父は男性Xとします)

二つ目の理由は説明長いです。

民法772条2項
「婚姻成立の日から200日を経過した後・・・
(中略)・・・に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。」

CはAB婚姻成立からちょうど200日目に出生した。
つまり200日を経過していないので、
婚姻中に懐胎したものとは推定できず、
Aの子ではない、ということになった。

では、CがAB婚姻成立から201日目に出生していたら?

法律上は、上述の民法772条2項が適用されるので、
婚姻中に懐胎したものと推定され、
CはAB夫婦の子となる。
しかし、
DNA鑑定ではACは親子でないとの結果が出ている(Cの実父はX)。
Cの父は、AとXのどちらだろう?

代表的な学説三つで考えてみる。
①血縁説
これはDNA鑑定の結果によって判断するので、
男性Xが、Cの父となる。

②家庭破壊説
ABが結婚していればCの父はAとなる。
ABが離婚していれば(家庭が破壊している)、
DNA鑑定に従い、Cの父はXとする説。
今回はABは離婚しているのでCの父はXとなる。

③外観説
(外観説からどういう結論になるかは、論者によって異なりそうである)

Aは、Cを自分の子だと思って育ててきて、
もしCも本当にAが父だと思っていて、
実父Xの事を何ら知らなかったなら、
ACには親子の「外観」があったと捉えて、
Cの父をAとする。
つまり、
法律上に父はA、
生物学的父親(DNA上)の父はXとなる。
ニュースのみでは、
子Cが、母Bから、実父Xの事を聞いていたのかどうかは定かではない。

もしCの出生がAB婚姻成立から201日目だったら、
今回の裁判所の判断と異なる結論が出ていた可能性は否定できないと思う。

今回の訴訟は、
子が未成年なので、
養育費の請求先を
AとXのどちらにするか、という問題にも関わってくると思われる。

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